全国商工団体連合会と民商

 民主商工会(以下、民商)は、戦後の「生活擁護同盟」「納税民主化同盟」など国民各層の運動の中から各地に誕生した、自覚的な中小業者によって作られる組織です。
  
 その民商が中心となって1951年8月に結成したのが、日本の歴史史上初めとなる中小業者による自主的・民主的な全国組織「全国商工団体連合会」(以下、民商・全商連)です。
  
 民商と全商連は結成以来、大企業の横暴を許さず民主的規制を求める運動の強化、中小業者の営業と生活・権利を守る運動を進めてまいりました。
  
 民商は、様々な業種の自営商工業者を広く結集した組織です。組織の運営は会員の要求と自覚を基礎に、必要な資金はみんなで出し合い、自主的・民主的に行われます。会員の思想、信教、政党支持、政治活動の自由は尊重し保障されています
 

 

民商・全商連が掲げる三つの理念

民商・全商連運動は会員の利益・幸せだけでなく、中小業者全体、大きくは国民全体の幸福と繋がっている
 
団結こそ何ものにも勝る宝である。自らが大きく団結したときこそ、中小業者の切実な要求を実現することができる
 
中小業者は共通する要求で、労働者・農民などの国民各層とともに闘うならば、その要求実現の道をさらに大きく切り開くことができる

国民本位の税制を目指して

 全商連は、結成されてすぐ「二重課税で家族の働き分をまったく認めない個人事業税」の撤廃運動や、「すべての税制は原則として高度累進所得税に一本化すべき」という税制改革運動を展開しました。この運動で大工・左官・とび職等の自家労賃を認めさせ、事業税の基礎控除を大幅に引き上げ、税率を引き下げさせました。
 
 1962年には、広範な中小業者団体と共同して国税通則法の制定に反対し、国民運動に発展させました。通則法は成立してしまいましたが、記帳の義務化や質問検査権の強化に関する規定など5項目を削除させました。
 
 1960年代以降、執拗に付加価値税・一般消費税・売上税などの大型間接税の導入を策してきた政府・財界に対し、大型間接税が生活費課税であり、軍拡財源であることを広く国民に知らせ先駆的に闘ってきました。
 
 1987年には、「大型間接税・マル優廃止反対各界連絡会」を結成して運動し、売上税の制定を阻止しました。翌年の消費税法の強行採決後も消費税増税や消費税を基幹税制とする企みに反対し、税率引き下げや廃止を要求する運動の先頭に立って奮闘しています。

税務行政の横暴をただす

 民商・全商連は、結成以来「納税者のする申告によって税額が確定する」という「申告納税制度」の確率をめざしてきました。
 強権的な税務調査や一方的な課税の押しつけに対し、納税者の権利と人権を守る立場から積極的に闘い、「納税者の権利憲章」制定運動や権利救済の運動を前進させ、納税者の権利を守る多くの判決も勝ちとりました。
 
 こうした運動によって、「税務調査の際の事前通知の励行と調査理由開示」の国会請願を採択させ、人権を踏みにじり増税を押しつける税務調査の違法性を裁判所が断罪する状況を作りだしました。